・初心者で資産運用のことあまり知らないけど、何に投資するのがいいのかな?
・お金を増やしたいけど、逆にお金がなくなっちゃったりしないか不安だな。
・周りの人たちが商品をおすすめしてくるけど、本当にこの商品を選ぶのがいいのかな?
そんな疑問や不安に、金融機関で5兆円規模の外国債券運用部署で国債の分析者をしていてた私がお答えします。
私は、ファイナンシャルプランナーも業務経験があるので人生のステージを考慮に入れた総合的な解説を、初心者向けにこの記事で致します。
この記事を読むと初心者が具体的に何をすべきか、何をすべきではないか理解することができます。
記事の信頼性
・一応、資格としてはファイナンシャルプランナー2級(経済面の人生設計)、日商簿記2級(会計・経理資格)、Toeic750(英語)を取得しました。
・日系の金融機関で5兆円の外国債券を運用する部署(20人位)で、主にヨーロッパの国債のアナリスト(分析者)をしていました。アメリカ経済も調査していたので、世界経済という大きな枠でお話することができます。
※なお、不動産の資格(宅地建物取引士)も持っているのですが、不動産運用の経験がないので、不動産については深く言及いたしません。知っている範囲(REIT)で触りだけお話します。
目次
最初に結論です。初心者におすすめするのは投資信託やETFと呼ばれるものです。
最初に結論を言いますと、初心者におすすめするのは投資信託やETFといった分散投資というものです。
分散投資は、数種類のものをごちゃまぜにして投資するということですが、メリットとしては、一言で簡単にいうと、変化が比較的なだらかになるといことです。
ただ、おすすめされているものを単純に買ってしまうというのは、危険で損を出す可能性もあります。
真実を話すと、投資というのは、自己責任が原則です。
つまり最終判断は、投資して実際にお金を払う人に委ねられていて、仮に損をしたとしても誰かのせいにすることもできず、誰かに補填してもらうこともできず、損を受け入れるしかないということです。
いきなり、出鼻をくじいてしまって恐縮なのですが、だからこそこの記事で、初心者に単におすすめだけして突き放すのではなく、初心者が投資を始める前に覚えるべき基本的なことを解説していきます。
初心者がまず考えなければいけないこと
前提
まず、基本原則ですが、リスクとリターンの大きさは比例します。
つまりどういうことかというと、厳密性を犠牲にして、初心者の方にわかりやすく簡単に説明しますと、以下のことが言えます。
『大きく儲けられる可能性があるものは、その大きさと同じくらい損する可能性もある。』
例に挙げると、10万円儲けられそうな投資商品は10万円損する可能性があり、100万円儲けられそうな投資商品は100万円得する可能性があるということです。
単純に初めのうちは、リスクとリターンは同じ幅と覚えておけばよいと思います。
自分のライフステージ
人生の段階や状況によって、投資できる金額は異なります。
例えば、家庭を持っておらず独身の20代前半から中盤であれば、投資に失敗して多少資金を失っても、
その後の稼ぎ方や節約をすることでご年配の方と比べたら挽回することが可能です。
しかし、例えば50代の方であれば、上記の若い独身の20代と違い働ける時間も短いので、資金を失ってしまった場合、
挽回するのはより難しくなります。簡単に言うと、一般的には若い人は、リスクとリターンを大きめにとれ、よりお年を召した方はリスクとリターンを若いときより取ることができません。
具体的に整理すると以下になります。
若い人:収入は少ないものの、自由に使えるお金も多いはずなので、儲けが大きく出そうな商品に投資できます。若いうちから長期運用することも考えます。
家庭を持っている人:子供の将来とご自身の老後のためにリスク・リターンは中間くらい、中長期の運用を考えます。
退職に近い人、退職した人:働ける時間が低いために、大きく稼ぐことを考えるより、いかに減らさないかが大事です。リスク・リターンが少なめのものを選ぶことを考えます。
自分の全資産のうち何割を投資するか
一言でいうと、余剰資金で行うことが大事です。
極端に言うと、『当面の生活費+有事の際のお金』に手を付けてはいけません。
有事の際というのは病気だとか、事故だとか予想不可能な突発的な経済的な危機のことです。
そのような、発生する可能性はとても低いけど、もし発生してしまったら、とてもお金がかかって払えないという問題を解決するために『保険』という仕組みがあります。
保険は定期的に検討すべき、合理的な仕組みです。会社の健康保険の内容や社会保障の内容を確認した上で、カバーできていないリスクについては、適切な保険を厳選したうえで、入るべきです。
あと、借金して投資するのも、いけません。借金はほぼ確実に定期的にお金を支払い、最後に借りた金額を返済しなければいけないのに、投資は確実にお金が入る訳ではないからです。
どんなに自信があっても、それは気のせいなのでやめた方がいいです。
税金の扱い
投資商品の選び方、投資関連の制度の利用により税金は異なります。
結局、手元に入ってくる『儲け』というのは、厳密性を犠牲にして、簡略化すると、以下になります。
『儲け = 投資した商品の値上がり ー 値上がり分に比例して大きくなる税金(%)』
そして税金の割合は大きく無視できません。税金について、確認する必要があります。
株について
以下は両方とも、約20%程度です。100万儲けたら、20万円の税金支払いです。
株の価格上昇後、売って得た利益・・・譲渡益課税
株の配当金(定期的にもらえるお金)・・・配当課税
株の優待(企業からもらえる商品や割引券)・・・雑所得(他の給与所得とかと、もらった商品や割引券を、実際に売り買いされている金額等で現金に換算したうえ、合算して税率を求めます。)
株における税金を下げるポイント
税金を減らす工夫としてNISA(ニーサ、少額投資非課税制度)というものがあるので、自分の状況と照らし合わせて、利用するのがおすすめです。
なお、NISAを利用するにはNISA専用の口座(1人1口座まで)を作る必要があります。
メリット・・・株や投資信託で儲けても、一定期間(最大5年)、税金がかからない。※税金がかからない金額は、年間120万円を限度に投資した分です。
デメリットは以下です。
・損益通算ができない・・・通常の口座でA社の株で利益が出ていて、NISA口座でB社の株に損が出ている場合、個人でみると実質の儲けは少なくなって税金も少なくなると思いきや、通常口座のA社の利益について税金がかかるだけで、NISA口座の損は無視されます。
・損失の繰り越しができない・・・通常の口座であれば、今年の損失した分を、確定申告することで、税金上、来年の損とすることができます。なので、来年に利益が出たとしても、今年の損をその利益から差し引きすることで、来年の税金を低くすることができます。(損は翌年から3年間繰り越し可能です。)しかし、NISA口座では、損失の繰り越しができません。
※損益通算とは・・・通常の口座では、例えばA社の株は利益出て、B社の株は損が出ていると、実質の利益は少なくなり、税金が低くなります。
※NISAで新規投資できるのは、2023年までです。
国債について
国にお金を貸してそれを受け取る権利を買うようなものですが、お金貸しているので、基本は定期的に利息をもらえます。
例外的に割引債というものもあります。それはセール中の商品を買うようなイメージです。例えば、国に100万円貸した状態で、100万円を国から受け取る権利があるけど、実際に自分が払うお金は97万円というような、お買い得な割引商品です。97万円しか払ってないのに、満期になったら100万円貰えるなら、3万円儲けられます。そのかわり割引債は、定期的にもらえる利息というものはありません。
税金は以下です。
国債・・・利息に対して、20%の税金を払わないといけません。100万円利息でもらったら、20万円は税金で払います。
割引国債・・・税金は18%です。この商品は事前に出る利益がわかっているので、割引国債発行時に税金がかかっています。
FX(外国為替証拠金取引、為替)における税金ついて
各国のお金を売り買いして儲けるFX(Foreign Exchange、為替)は、申告分離課税という方式をとっており、他の商品での損失や利益は、税制上関係ありません。つまり、FXで損を出しても、FX以外の他の商品で出た利益と相殺して個人全体の利益の額を減らして、税金を下げるというのは基本的にできません。その逆も同じです。つまり、単純に、FXで出た、利益に対して税金は約20%です。
※ただし、例外的にFXの利益と損を相殺してもよいFX以外の他の商品もあります。でも、初心者向けではないです。詳細は国税庁のページをご確認ください。
大まかなリスクの分類
リスク(リターン)が低い順にならべると以下になります。
- 国内 × 債券(国債)
- 国内 × 債券(社債)
- 国内 × 株式
- 海外 × 債券(国債)
- 海外 × 債券(社債)
- 海外 × 株式
国内の商品にするか、海外の商品にするか
まず大きな区分として、国内のものか海外のものかという区分があります。
海外に投資するとすれば、為替が変動するリスクがあるのでリスクは高いです。
※為替ヘッジの商品を購入すれば、為替リスクをなくすことができます。
債券の商品にするか、株の商品にするか
また、そのほかの区分として債券と株がありますが、債券の方がリスクは低いです。
債券とは、初心者向けに厳密性を犠牲にして簡単にわかりやすく言うと、お金を誰かに貸しているような状況です。
そして債券を持つと、貸しているお金の金利を定期的に受け取ることができ、決められた期日が来たら、貸した金額全てを返してもらう権利がある状態になります。
そして債券には国債と社債があって、会社にお金を貸している状態なのが社債で、国にお金を貸している状態なのが国債です。
当然、民間の会社より、国にお金を貸す方が、お金が返ってくる確率(≒信用)が高いので、リスクが低くリターンは低いとなります。
ちなみに、『前提』でも述べた通り、リスクが高ければ期待できるリターンも高いので、債券の受け取る金利が高い利率のものは、倒産や破産して貸したお金が返ってこなくなる可能性も高いので注意が必要です。
絶対守らなければいけない鉄則
以下は投資を始めるときの、私が思う鉄則です。
特に初心者のうちは絶対に守った方がいいです。
よく理解している商品を選ぶ
これは当たり前なのですが、どうなったら商品が値上がりするのか、どうなったか値下がりするのか、わかってないとただのギャンブルになります。
上がっているから、とりあえず買うは避けた方がいいです。なぜなら、上がっている理由がわからなければ、下がる理由もわからないからです。
詳しく知っている業界か、詳しく知っている会社、勉強すれば詳しく理解できる会社を選ぶといいです。(国債なら国です)
わからなければ、無理に買わないというのが正しい判断です。
実際に投資の神様、約5兆円まで資産を膨らませたウォーレン・バフェットでさえ、自身が理解できないということで、ITが盛り上がっているときにIT企業に投資しなかったという話があるくらいです。
他の所で儲ければいいのです。わからないものに手を出さないのが大切です。
また、倒産すると社債も株もほぼ紙屑になる可能性があるので、倒産しなさそうな会社(国)を選んだほうがよいです。
倒産しなさそうな会社を、どうやって選ぶかは、個人の家計に例えるとわかりやすいと思います。
個人の家計に例えると、破産しなさそうな人を選べばいいのです。
簡単に言うと借金が少ない会社ですが、新たな事業に挑戦して、収益が出る前に人件費や機械などに投資している前向きな借金の場合があるので、それを見極める必要があります。
また何をもって借金が少ないというのかですが、投資全般において、比較の話になった場合は以下の考え方をします。
Aという商品の良し悪し、もしくは高い安いを判断する場合
①今のAと、過去のAを比較して、今は高い・良い(もしくは低い・悪い)
②今のAと、今の同類の他のBを比較して、高い・良い(もしくは低い・悪い)
損切ラインを決めておく
実際に商品を買う前に、どこまで値下がりして損をしたら、あきらめて売るか決めてください。
これは絶対に必要です。ただし、見極めは難しいです。
その理由は商品の価格は、例えば長期的に上昇していても、日々小刻みに上がったり、下がったりという動きをするからです。
そこで、チャート(グラフ)を見て判断するといいでしょう。
もし、損切ラインをあらかじめ決めなければ、下がり始めたらおそらく冷静さを欠き、際限なく下がっていくのを見過ごして、大きな損失を抱えるか、
しばらく売ることもできず、資金を運用できない状態になります。
この損切は事前に決めて守ることが大事です。なぜなら、商品を買うときは基本的に、自分が上がると判断しているから、買うわけで、それが下がった場合、
自分が上がるとした判断を、否定されることになるので、とても受け入れがたいことだからです。
だから、『きっと今は下がっているけど、そのうち上がる』といった、自分の間違いを認めず肯定したくなる気持ちになります。
したがって、下がってから決めるのでは遅くて、事前にここまで下がったら、売って損失を受け入れるというラインを決め、その価格になってしまったら、機械的に損切をして、一旦その商品とはお別れしましょう。
それが長期的な勝利へつながります。
注意点:
- ちょっと下がっただけで、すぐ損切すると、小さい損が増えていきますので、さじ加減はよく考慮してください。
- 損切してすぐにまた買ってもいいのですが、損切が続くようでは、その局面では勝ちにくいと判断して、一旦休むか、時期をずらすなり、他の商品にするなりした方がいいです。
- ナンピンという手法もあります。それは、すでに負けている状態で、さらにお金を追加して買いに行くということです。上昇すると思って買ったものが、すでに予想が外れて下がっているので、予想が外れた理由を考え、新たな根拠で予想をし直さない限りは、ナンピンは基本的にはよくない手法だと思います。
- 損切ラインを決めていても、流動性が低く、下がる勢いが一瞬だったりすると、売ることができないことがあります。勝ったものを売るときは、当然相手に買ってもらう人がいるはずで、その人が見つからなければ、売れない(≒損切できない)です。流動性が高いというのは、買ったり売ったりする人が多くて、買ったものをすぐに手放しやすいということです。逆に流動性が低いというのは、買ったり売ったりする人数が少なくて、買ったものをすぐに手放す(≒売る、買い手をみつける)ことができない状態になることです。
・定期的にチェックする
日々、企業や国を取り巻く経済情勢は変化します。とても速い変化をします。
また、企業や国の中身も変化していきます。
投資を開始したとき(購入したとき)と、状況が変わっていないか確認してください。
確認の時に、ここからでも買っていいと思える状況なら、保有しつづけるか、あらたに資金を投じるか選べばいいと思います。
ここからでも買っていいと思えないなら、売って手放すことを考えた方がいいかもしれません。
全部売るのではなくて、持っているものを少しずつ売っていくというのも良い手段の1つです。
・わからないときには我慢してどこにも投資しない
機関投資家、つまり会社として投資をしているような場合は、そこで働いて投資判断をしているサラリーマンの立場的に、常に買っている状態か売っている状態かにしておかなければいけないというプレッシャーが少なからずあるので、基本的に難しい局面でもなんとか利益を得ようと買うか売るかのアクションを起こします。
しかしながら、この記事を読まれている方は、個人の初心者の方の想定ですので、今、投資してもいいし、今、投資しなくてもいいという、何もしがらみのない状態です。
経済や株や債券の状況を定期的に確認すると、数年単位ですが、周期的にチャンスが来ます。誰でも儲けられるボーナスステージや、イージーモードといえるようなチャンスです。
例えば、何か国として政策をしていて、ある商品が高い確率で恩恵を受けるような場合です。
その時までお金を貯金しておき、その局面になったら投資を始めるというのも立派な戦略です。
その局面の判断をするためには、日ごろから情報に関するアンテナの感度を上げて置くことが必要です。
また、そのようなチャンスが訪れるときは、大体、経済の評論家や専門家たちが、一斉に中長期的に同じ方向の予想をし始めます。
・お金に目がくらんで、冷静さを欠かない
これは心がけの話です。何度もこの記事で登場していますが、投資はリスクとリターンの幅が基本的に同じと考えます。
大きく儲けられる可能性があるときは、同時に同じ大きさの損をだすこ可能性があると考えた方がいいです。
人の心理的に、儲けの方に注意がいってしまい、損することを考えない傾向があるので、この心がけは重要です。
・レバレッジをかけない
レバレッジとは、つまりお金が10万円しかないのに、サービスを利用している業者からお金を一時的に借りるような形にして100万円分の取引をしてしまえるような仕組みのことです。
メリットは増えるときは、大きく増やせます。デメリットは、少しでも値下がりすると、すぐ損が確定するので、負ける確率は高くなります。また減るときは大きく減ります。
初心者のうちはレバレッジや信用取引や、空売りといった、『誰かからお金や株を借りる形の取引』をすべきではありません。手持ちのお金の範囲で無理なく運用することが大切です。
中級者になったとしてもせいぜい、2~3倍がレバレッジの限度だと思います。
初心者におすすめできる投資商品の種類
・分散投資
投資信託やETFやインデックスと呼ばれる分散投資型の商品が、初心者にはおすすめです。
分散投資とは何かというと、一つの債券や株を買うのではなく、何種類も細切れになったごちゃまぜのセットを買うイメージです。その割合のことをポートフォリオと呼んだりします。
これは理論的な話ですが、経済学においては、分散すれば分散するほどリスクとリターンの組み合わせの水準が優れた効率的な投資ができるといわれています。
実際、初心者のうちは、分散投資はおすすめです。
例えば株を買う場合、一つの株を買うのであれば、その会社が値下がりしたときや倒産したとき損をしますが、もし分散投資で、その1社以外の株もいくつか持っていれば、その1社が値下がりしていても、他の会社が値上がりしてカバーしていれば問題がないからです。
つまりメリットは、大きく損をする可能性を減らせるですが、デメリットはその逆で大きく得をするチャンスも減るということです。
注意:
分散投資は、1社下がってても、他の会社が上がっていればよいという考え方ですので、1社下がって、他の会社も下がる状況だと分散投資する意味が薄くなってきます。
(※意味がなくなるわけではありません。同じ業態で同じような動きでも一社は潰れて、他のは下がるものの実は優等生で実力があるため持ちこたえたりする場合があるからです。)
なので、チャートや値動きを見たり、その性質や構造を確認したりして、同じ動きをするものを組み合わせるのは避けられるなら避けた方が全体としては安定します。
同じ動きではないというのは、まったく逆の動きをするものを組み合わせるという意味ではないです。
バラバラの関係性の見られない動きをするものの組み合わせが良いです。必ず投資信託やETFの中身を確認し、どんな物がどんな割合(内訳)で入っているのか確認しましょう。
・為替ヘッジ
海外の金融商品(債券や株)に投資するとき、為替の変動による価格の変化を受けたくなければ為替ヘッジの商品を選ぶとよいです。
為替ヘッジを選べば、為替の変動によるリスクやリターンはなくなります。為替の動きが予想できなければ、為替ヘッジを付けるとよいと思います。
投資する際の判断基準
・タイミングを選ぶ(簡単な局面・時期)
繰り返しになりますが、必ず簡単な局面を選んでください。
難しい局面で、勝負する必要はありません。
ちなみに、例えばある会社が調子よくても、日本経済にとって悪い情報が出てくると、その会社も含めて、ほとんどの株が下がることもあるので、
会社1つだけ見るのではなく、日本経済全体を見ることが大切です。投資においては、まずは色んなチャートを見たり、情報(影響が出そうなネタ)を集めることを考えてください。
・チャートが継続的に上がっている傾向と理由がはっきりわかる
チャートを見て、長い期間で低下し続けているものでなく、かつ、上がり始めているものがいいです。
色んな技術的なチャート分析のやり方があります。移動平均線とかMACDとかです。
ざっくり言って、これらは『チャートをよく見る(分析)と』判断できるということです。間違うこともあります。
しかし、その『よく見ると』というのは『深く分析しなくても、誰が見ても明らか』なチャートには勝りません。
勝率が高いのは『誰が見ても傾向がわかるチャート』です。
慣れてきたら、移動平均線とか、MACDとか簡単な指標で、『予想の確かさを上げる』のが良いと思います。
あと急激に価値が低下している最中のものは、安いと思って飛びつかない方が良いです。理由はどこまでその勢いで価値が下がるかわからないからです。
落ちるところまで落ちてから、買うのを検討するといいですが、元にの水準に戻らないものもあるので注意が必要です。
上記が基本ですが、中級者にはレンジ推移しているものもオススメです。
レンジ推移とはある一定の範囲内で、行ったり来たりしているチャートです。
例えばある商品が5万円から10万円の間を何往復もしているチャートです。その時は5万円で買って10万円で売るのを繰り返せば、利益を積み重ねられます。
10万円までいく自信がないときは、少しずつ売っていくのも有効です。
ここで、一番重要なことは、『レンジ(範囲)から自分が不利な方向に抜けるときは、確実に損切する』ということです。理由はいつか範囲の往復は終わるものだからです。
・致命的な欠陥がない
これは難しいかもしれませんが、ある事象が起こったら、大打撃を受けるものを買わないということです。
例えば、違法性が高いビジネスをしている会社とか、航空会社で安全性に疑問がある会社など事故が起きそうな会社などです。
儲かる確率を上げる考え方
ここでまで基本的なことをお話しましたが、株を買うとき、プロと比べ一般人なりの良い投資方法があります。
損失になった時の幅が小さく、儲けることができたときの幅が大きい仕方です。
・消費者として、実際に商品やサービスを体験
消費者として、ある会社の主力商品やサービスを実際に体験してみて、素晴らしいと感じ、まだ周りの人があまり気づいていないようなものを見つけるとチャンスです。
それがヒットすれば、その会社の利益が多くなり株も上がります。あなたは、ヒットしてみんなに知られるより早くその会社の株を買えばいいのです。
・SNSを利用したリサーチ
上記の『商品を実際に体験する』とあわせてしたいのが、SNS(ツイッター、instagram、facebook)で、自分と同じく商品を良いということを言っている人を見つけることです。
あたなの、『ヒットしそう』という予想はより強固なものとなります。
注意
リスクとしては、その商品の開発に大きなお金をその会社が使ってて、ヒットどころか全然売れなかった場合です。
その点に注意を払うとよいです。
・起きそうな事象やイベントがあり、それに関連して儲けられる会社を先んじて買う
何か起きそうな事象やイベントがある場合、それに関わる会社を見つけるとよいです。
例えば、気象とか病気が流行ったりといった時です。それに関わる会社は儲けられ、株が上がるので、みんなより早く気づいて、先に買っておくのも有効です。
・(上級者向け)政局イベントで、みんなの予想がある一方向に大きく傾いているとき、その逆の投資活動を行ってみる
これは上級者向けですが、ある選挙とかのイベントでAさんが勝つとある通貨の価値が高まり、Bさんが勝つとある通貨の価値が低くなるというようなイベントが予定されているとします。予想がほとんどAさんが勝つことに傾いていれば、金融商品の事前の動きはAさんが勝つことを前提にした動きになります。なのでAさんが勝った時は、そこまでの驚きはなく予想通りの結果なので、金融商品はそこまで大きく値が下がるインパクトというのはありません。
(しかし、金融商品において変化するイベントがなくなったときに、ネタがなくなったという理由で落ちていく時もあります。)
しかし、Bさんが予想に反して勝った場合はどうでしょうか。その場合は、みんなAさんが勝つと思って、投資活動を行っていたので、その巻き戻しが急激におきます。
その巻き戻しを狙って、投資活動をするというのも、高度ではありますが上級者向けの戦略の1つです。(これらはネガティブサプライズと呼びます。)
損失を少なくするための考え方
・絶対に最初のルールを守る
前述の『絶対に守らなければいけない鉄則』を守るとよいです。
特に損切ラインは絶対に決めてください。
・得することよりもいかに負けを防ぐことを重点的に考える
・簡単な局面しか投資を行わない
初心者が特に手を出してはいけない商品
・レバレッジ(手持ちの金以上の商品)のかかった商品
信用取引、高倍率(5倍~10倍)のFX、株の空売り、オプション取引、先物取引はリスクとリターンが高すぎるくらい高いです。
初心者には向いていませんし、中級者以上でも失敗すると、時には投資活動をやめざる負えないほど、大きな痛手を負います。
時には借金を負うこともあります。
・マイナー通貨
ドル、円、ユーロ、ポンド、カナダドル、オーストラリアドル、ニュージーランドとかは割とメジャーなのでいいのですが、スイスフランとかマイナー通貨は絶対に手を出すべきではありません。
理由は、流通量が少ないので、何かイベントが起こった時に、想像もできないような凄まじい勢いで価格変化する可能性があるからです。
一瞬で落ちるため、損切する時間もなく、レバレッジをかけていれば、レバレッジ2倍くらいでも借金を背負う羽目になる場合もあります。
あと人民元(中国)も僕は手を出すべきではないと思います。理由は中国の投資に取り巻く国としての規制・運用のやり方はとてもひどくたまに無茶苦茶なことをするからです。
・大きく下がっている際中の商品
これは手を出すべきではありません。どこまで落ちるかわからないからです。
まとめ
簡単にまとめます。
- 簡単な局面(時期)を選ぶ(チャートみる。イベント見る。なるべく権威ある人の予想を何人か分見る。)
- いくら投資できるか、予算をライフステージと、自分の生活費+有事の際に必要なお金を手元に残して決定する。(余裕資金)
- 常日頃から、情報に目を通し、ネタやイベントにより、価値が高まりそうなどこか関連する金融商品の探す。また、消費者として、利用してよかった商品・サービスを探し、ヒットする前に買うことを検討する
- チャート見て、買いたい投資商品があったら、徹底的に起こりうるリスクと、その金融商品の状態(例えば格付けや、財務)を理解する。会社ならビジネスモデル、国なら儲けの規模や内訳とか借金の規模とかを見る。※わからないときは手を出さない。お金に目がくらんで、レバレッジの聞いたハイリスク・ハイリターン商品に手を出さない。
- 分散投資をすることを検討する。(チャートを見比べて、動きがバラバラになるように組み合わせる。)
- いつ、どの水準でなど、買うタイミングを決めて買う。買う前に必ずあらかじめ絶対に守る損切ラインを決める。またできれば、ここで売るというラインを決めるのも有効。※わからないときは手をださない。
- 買った商品のチャートと、経済情勢のチャートと、政局やイベント、定期的に会社の情報を確認する。
- 定期的に確認した後、ここからでも買ってもいいと思うなら、そのまま保有するか、買い増しをする。値段が落ちてきたら、そこからお金を投入しない。損切ラインに来たら、絶対に損切り(売る)する。損切以外は、必ずしも全部の金額を売ったり買ったりしなくてもいい。徐々に売って行ってもいいし、買っていってもいい。でも損切ラインは必ず守る。
注意事項
投資は自己責任が原則です。この記事を参考にしてご自身で必要な情報をしっかりと取得し、理解しなければいけません。
その時に注意すべきことは、①情報が客観的なものか、②情報が事実であり信憑性があるか、③誰が言っているのか、というのが重要です。
特に③に気を付けてください。
例えば、ある金融商品をあなたに売りたいセールスマンがいるとします。その人はその金融商品を、あなたが買いたくなるような、偏りのある情報を伝える可能性があります。
有利な情報はあなたが商品を買いたくなる好材料ですが、不利な情報を伝えてしまうと、あなたが金融商品を買わなくなる可能性があるので、隠したり、もしくは、言ってくれたとしても都合のいい、聞こえのいい言い回しをする場合があります。なので、誰がその情報を発信し、その人にとってその情報の発信内容により、利益を得ることができる人なのか(利害関係がある人)ということを差し引いて話を聞くことが大切です。